イタリア旅行②<出発当日編>

2015/10/08

海外旅行

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イタリア旅行②<出発当日編>

 いよいよ出発日当日。さすがにあまり眠れなかったが、新千歳空港を出発するのが7時50分なので、5時前に起き、5時半には出発。いつも早起きの長女は相変わらず朝から超元気である。正直、子どもにとってはわかりやすいエンタメ性のあるハワイ旅行などの方が楽しいのだろうし、大人が行きたいという理由でイタリアを選んでしまったことに若干の申し訳なさと、大人でもしんどい強行8日間のスケジュールについてこれるのかという不安を持ちながらのスタートである。
 北広島から高速で千歳へ、予約していた空港近くの駐車場には6時20分くらいに到着。料金は後払いだったのですぐに送迎バスに乗って空港へ。6時半過ぎに新千歳空港へと到着した。新千歳では日本旅行のカウンターに行って航空券をもらうよう指示があったので行ってみるが、誰もいない。しかしすぐに人が来て、成田行きのチケットと、それ以後の飛行機のeチケットをもらう。成田までの航空会社はANA。おそらく人生で2回目(1回目の記憶はないが)の国際線乗り継ぎカウンターでチェックイン。
 そこで信じられない光景を目にした。近くにあった小さなモニター画面に「受託荷物20kgまで無料」と表示されているではないか。受託荷物の重さについては、国際線のアリタリア航空のホームページで「23kgまで無料」とあったので、ギリギリ23kgになるように調整しており、すっかり国内線であるANAのホームページをチェックするのを忘れていたのだ。やや焦ったものの、結果的にはカウンターでは何も言われず、若干オーバーするかもと心配していた縦・横・奥行の大きさも特にチェックされることなく、無事に預けることができた。単なる推測だが、受託荷物に関しては、重さや大きさがよほどオーバーしていない限り、多少は大目に見てくれる感じのようだ。

 成田行きの飛行機は小型のもので、我々は最後列だった。乗客はほぼがらがら状態だったので、小型でもわりとゆったり乗ることができた。7時50分に定刻で出発した飛行機は、小さい機体のためか大きく揺れて、飛行機嫌いの嫁さんは青ざめた顔でビビっていたが、無事1時間ほどで成田空港へ到着した。降りる間際で下の子が急にトイレに行きたいと言い出したが、飛行機を降りてもバスに乗ってターミナルまで行かなければならないため何とか我慢するよう言い聞かせ、何とか間に合った。ところがトイレから出てきた下の子が、ボタン式のロックを内側から押して閉めてしまい、次の人が開けられなくなってしまうハプニングも。
 そんなこんなで、9時過ぎに成田に着いた我々は、まず行程表に示されたとおり、北ウイングのGカウンターのツアーデスクへ。そこで今回の旅を案内してくれる添乗員と対面し、添乗員さんから一通りの説明を受ける。その指示に従い、まずはAカウンターでイタリア行きのアリタリア航空の飛行機のチェックインを済ませる。前日にわざわざ電話で「混んでいて、御一行様が隣同士の座席を確保できない可能性もあります。」といった案内があったので、最悪みんながバラバラの席になった場合、子どもが一人の座席で12時間のフライトを経験することになるという恐ろしい事態も心配したが、結局は無事に前後2席ずつの4席を確保することができた。
 次に、ターミナルの地下1階まで降り、「京成たびるーむ」という窓口で事前に申し込んでいたマネパ空港受取(リンク貼る)でユーロ札ゲット。新札で、初めて見るお札だったせいか、何やらおもちゃみたいなお札だなぁという印象。その後コンビニのATMで、国内移動中に使うために持ってきた日本円はイタリア旅行中に紛失してはいけないのでATMにすべて預けた。こうして、すべての出国準備が整った状態でいざ出国カウンターへ。(おそらくは人生で2回目の)セキュリティチェックに。一定量以上の液体は持ち込めないので、残っていたペットボトルはすべて飲み干したのと、出国検査に、パスポートチェックされる以外は国内のセキュリティチェックとそんなにやることは変わらないな、という感じ。出国検査も無事終わり、22番搭乗口付近で待機することに。イタリアに到着して1日目に宿泊するホテルの近くには水を買うような場所がないという事前の添乗員さんの情報があったので、出国カウンター内にあるドラッグストアでペットボトルの水を少し買う。これでしばらくは日本製のミネラルウォーターとはお別れである。やがて搭乗の案内があり、搭乗時には再びパスポートの提示を求められるなど、出国するまでに幾度かパスポートの提示が必要な場面があり、結構面倒である。

 午後1時、いよいよイタリアへ向けた長いフライトが始まった。飛行機の座席は、ヘッドレストの形状と位置が私にはいまいちしっくり来なく、非常に座りづらいという、いきなり嫌な予感全開である。座席の前方についているモニターで、映画やテレビを見ることができるが、ほぼ英語かイタリア語仕様である。そもそも操作パネル自体が英語とイタリア語なので、よくわからない。子どもたちはアナと雪の女王(英語版)やSTAND BY MEドラえもん(これは日本語)、さらには謎の豚のアニメ(Peppa Pigという見たこともないアニメで、しかも英語)を結構楽しんで見ている。言葉は分からなくても絵だけでなんとなく内容はわかるらしい。さすが、アニメは万国共通である。


 食事については、軽いおかしのようなものが振る舞われた後、出発後2~3時間で機内食があった。日本時間にして午後4時くらいか、昼ごはんらしいものは食べていないのでさすがに腹ペコである。イタリア人と思しき男性の客室乗務員が突然「Japanese?Itarian?」と聞いてくるので、最初は食事のことだとわからず、「お前は日本人か?イタリア人か?」と聞かれてるのかテンパってしまい、見りゃわかるだろう!?と思いながらも「ジャ、、ジャパニーズ」と答えたのだが、それが日本食かイタリア料理かを聞いていたことが判明するのは、私の前に日本食の機内食が運ばれてきたときだった。しかも日本食といいながらも微妙に勘違いしており、何やらよくわからない食事で味も微妙。全くに日本人の心を掴めていない。ちなみに嫁さんはきちんと質問の意味を理解し、せっかくだからとイタリア食を頼んだようで、ペンネが運ばれてきた。ちなみに味付けは悪くないが、冷えてておいしくはなかった、とのことである。その3時間後くらいにサンドイッチorおにぎりの軽食サービスがあった。サンドイッチは固めのチェダーチーズとハムが入ってるハンバーガーみたいなもので、まぁ食べれる。おにぎりは昆布か鮭でコンビニ風だが、冷えていて米が固くなっておりおいしくはないのである。

イタリア食

日本食

子どもの食事が一番おいしそうだった


 離陸後8時間もすると、日本では夜9時過ぎということもあり、そろそろ眠くなり子どもたちとともに仮眠をとる(といっても首が痛くてろくに寝られたもんじゃない)。いよいよ着陸2時間前という頃に軽食(パンとハム、チェダーチーズ、クラッカー、ポテトサラダ、チョコケーキ、子どもたちはサンドイッチとフルーツ)のサービスがあった。ちなみに、その時に飲んだ機内サービスのコーヒーが美味しくなく、付けてくれたクリープがさらにおいしくない。エコノミーだからなのか、アリタリア航空全体がそうなのかはわからないが、食事に関しても、座席に関しても、正直苦痛な出だしとなってしまった。まぁ、飛行機は移動手段であり、贅沢旅行でもないのでそこは我慢するしかないのだろう。


 さて、日本を出発することおよそ13時間、イタリア・ミラノのマルペンサ空港にほぼ定刻に到着。午後1時に日本を出発して13時間経った(日本時間で夜中の2時)が、現地時間は午後6時。首も痛いし体も疲れているが、やはり知らぬ異国の地に来た高揚感がその疲れを吹っ飛ばしてくれる。当たり前だがイタリア語の表示だらけの案内板を見ただけで「外国に来たんだな」と実感する。それにしてもミラノの空港にはあっちこっちに何かを狙っていそうな怪しげな人がたくさんいた(特に何も狙っていないのかもしれないが)。しっかりと子どもの手をつなぎ、荷物も盗まれないようにがっちり身に着ける。入国審査では、中川家礼二のネタではないが怖い入国審査員がいろいろ聞いてくるという想像のもと、「サ、sightseeing!」などと言う準備をしていたが、全く何も聞かれず通してくれた。添乗員付きのツアー客なので聞く必要もないと判断されたのだろうか。
 その後、預けた荷物を受け取っていよいよツアーバスへ。これから何日もお世話になるバスの運転手さん(名前は長くて覚えられなかった)はTHEイタリア人という風貌で、明るく元気な人だった。添乗員さんからイタリアの治安の悪さと、それを補って余りある魅力を説明してもらいながら、高速で30分ほど走ったところでミラノの「THE HUB HOTEL」に到着。外観はなんだかカッコイイが、ミラノ市街地からは離れた郊外にあることは周辺の静けさでよくわかる。確かに水を売っているような店らしい店はなさそうだ。余談だが、イタリアにはほとんど自動販売機というものがない(どこかの駐車場で一回だけ見かけたが)。要はあんなものを設置したらすぐに盗まれてなくなってしまうんだとか。日本に来たイタリア人が、「日本はあちこちにあんな宝箱を置いてよく盗まれないな」と驚いたとか。

 受付でカギとWi-Fiパスワードを受取り9階の部屋へ。いきなりカードキーの開け方がよくわからずとまどうが、部屋は日本のシティホテルと変わらず、ツイン+簡易ベッドで、壁はうちっぱなしのようなモダンな造りである。トイレは噂通り便器が2つあった。一つは洗浄専用の「ビデ」というものらしく、そこに用を足してはならない。日本のように便器と洗浄器が一体になっているタイプは世界的にもめずらしいようで、ここでも日本のすばらしさがよくわかる。さらに驚いたのが、日本のホテルでは当たり前のボックスティッシュが備え付けられていないということだ。このホテルだけがそうなのかと思ったが、結局最後までボックスティッシュを備えているホテルはなかった。しかたなくトイレットペーパーを1こトイレから持ってきて使ったが、私のように鼻炎がちの人間は旅行の荷物にティッシュを入れておいた方がいいかもしれない。また、洋室にもかかわらずスリッパがついていないため(ここのホテルには一つだけあったが、他のホテルでは一切備え付けなしのところもあり)、靴を履いて過ごすか、汚れるのを覚悟で靴下で歩くかしかない。ダイソーのスリッパでもいいから買ってくるべきだった。なお、冷蔵庫は「ミニバー」と言われ、チェックアウト時に自己申告で料金を払うシステムなんだそうだ。水道水は硬水なのでおなかを壊したら困るので飲むこともできず、日本で買ったなけなしの水をチビチビ飲みながら、明日の用意をしてさっさと寝ることにした。しかし、疲れているにもかかわらずやはり興奮していたのだろう、あまり深い眠りにつけず、疲れた体のままに翌日を迎えるのであった。



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