青森・ねぶたの思い出⑤「青函フェリーはやぶさ」
旅行もいよいよ最終日。楽しかった青森を去り、北海道に帰るだけである。しかしあえて、この日をブログで紹介するのは、帰りのフェリー「はやぶさ」があまりにも感動的だったからである。ホテルを出て、タクシーでフェリーのりばへ行き、行きでもらった紙を渡して帰りのフェリーの手続きを済ませ、乗り込んだ船は「はやぶさ」という船。行きのフェリーは、いわゆる貨物用の船に、ついでに人が少し休めるところがついている程度のもので、片道2000円もしない料金からいっても「まぁこんなものだろう」的なものであった。ところが、この「はやぶさ」は今年(2014年)導入されたばかりの4代目の「はやぶさ」で、貨物スペースからせまい階段で船内へ上がって行く手順は行きと同じなのだが、船内が全然違う。
<メインエントランス>
吹き抜けになった木目調デザインのオシャレなエントランスに幅広の階段。船内は2階建てになっており、エレベーターも設置されている。行きに乗った「3号はやぶさ」とは全く比べ物にならないほど開放感がある。
<バリアフリー仕様座席>
3列のバリアフリー仕様のベンチシートがあり、テレビが見られるようになっている。我が家はほぼ大半をここで過ごした。<海の見えるカウンター席>
海が見えるように窓側にカウンター席が6席ほどある。場所によってはコンセントも利用できる。我が家はここで持ち込んだカップ麺を食べた。このカウンター席のすぐ横に給湯設備や電子レンジ等が設置されている。
<海の見えないカウンター席>
船の現在位置を示したモニターが壁に設置された場所に2席ほどあるカウンター席。コンセントが3つ設置されていたり、公衆電話があったりすることから、ビジネスマン用を意識しているスペースか。<テーブル席>
とは言っても、1対1で座る程度の小さなスペース。<自動販売機>
ジュースやカップラーメンなどが買える。<ドライバー室>
ドライバー室にはAとBがあり、Aはトラックドライバー専用、Bは一般客も利用可能なスペースと書いてある。我々はB室を利用したが、しっかりした2段ベッドがあり、快適に休むことができる。うちの長女は旅で疲れ果てたのか、ほとんどここで寝ていた。
<シャワールーム>
利用しなかったので詳細はわからないが、キレイな印象。シャンプー等のアメニティはなし。
<2等客室>
1階にはA・Bの2部屋と、女性専用ルームの3部屋が、2階にも1部屋(C室)がある。長枕が設置された雑魚寝スタイルは、古い3号はやぶさと変わらない。女性専用ルームも基本、雑魚寝スタイルだが、カーテンの色等が少し女性仕様になっている(笑)<ステートルーム>
いわゆる1等客室。青函フェリーでも現時点ではこの「はやぶさ」にしかない設備。この船には各フロアに2室ずつ、合計4室ある。利用しなかったので中の設備等は不明だが、料金は6,000円チョット。4人で利用すれば一人1,500程度追加すれば4時間をゆったり個室で過ごすことができる。正直、乗船時間もで4時間程度しかないし、この船は他の設備も充実してるので必要ないような気もするが、小さい赤ちゃんがいるファミリーなど、プライベートな空間が必要な人にとっては、この値段で利用できるのであれば申込んで損はないのではないか。ただし4室しかないので予約は早めに。
<2等椅子席>
2階フロアの大部分を占める部屋。ちょっとしたホールのようになっていてたくさんのリクライニングチェア(と言っても少ししかリクライニングしないが)が並んでいる。前面にテレビモニターがあり、我々が乗った時はテレビ放送が映し出されていた。<2階デッキ>
行きに乗った「3号はやぶさ」は1階フロアのみだったので、外に出るのも1階のみだったが、この「はやぶさ」は2階からも外に出ることができる。やや高い位置から広い海を見渡すことができる。椅子もけっこう設けられていて、晴れた日は快適に海風を気持ちよく全身に浴びることができる。
というわけで、「はやぶさ」は他の船よりもかなり快適に過ごすことができるうえに、他の船と同じ料金設定というのが素晴らしい。「はやぶさ」の運行時間は青函フェリーのホームページでも確認できるので、時間の都合が合うのであれば、ぜひ格安で函館⇔青森間を快適に旅行されることを強くオススメする。
快適なフェリーの旅に大満足だった我が家は、車で函館の街に別れを告げ、途中、長万部町にある「浜ちゃんぽん」で夕食を取り、帰宅したのであった。なんとかギリギリのところで雨にやられなかった青森旅行は子どもたちの胸にどんな思い出を残したのだろうか。