17年ぶりの雨まじりの茅ヶ崎(1)

2017/10/16

道外旅行

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17年ぶりの雨まじりの茅ヶ崎(1)

<1日目>

ヨメさんと子どもが、ヨメさんの親と旅行に出かけるとの話を聞き、結婚以来なかなか行けなかった一人旅のチャンスと思い、旅行の計画を立てる。目的地は茅ヶ崎、そして横浜。もちろんサザンが好きだから。そんなにサザンを好きなわけではない嫁さんを連れては絶対に行けないコースを巡りたかった。ついでに生まれてこの方見たことのない富士山も見てみたい。こうして、サザンファンの男一人旅はスタートした。

まず最初の目的地は、この旅行に合わせたかのように10/20まで上映延長が決まった映画『茅ヶ崎物語』を見るため、12:00にイオンシネマ茅ヶ崎。この映画は、期間限定で順次、各地で上映されることになっており、我が街札幌でも上映されることが決まっていたが、やはりここは「茅ヶ崎」で見る『茅ヶ崎物語』に価値があるのである。

飛行機は新千歳から出発し、成田空港に9:20に着くため、一番早くて9:48の成田エクスプレスに乗れば、11:53に茅ヶ崎駅に着く。それがだめなら10:02発の京成スカイライナーで12:04に茅ヶ崎に着くことになっている。茅ヶ崎駅からイオンシネマまでは歩いて10分もかからなそうなので、少し遅れるが、何とか本編には間に合いそうだ。ちなみに、この旅行中の天気予報は、前線の影響により全日程が「雨」の予報。

今回は気ままな一人旅なので、荷物も少ないため、LCCで行くことに。新千歳空港から7:50発バニラエアで成田へ。WEBチェックインをすませていたので、空港では直接保安検査場へ。朝の保安検査場は結構な人で混雑していた。WEBチェックインの搭乗券には搭乗口が書いてないので、搭乗口に迷ったが、左奥の2番から搭乗。
ネット情報では、バニラエアは機内持ち込み手荷物の重量や、大きさの検査が厳しいような情報もあったが、これといってチェックされることもなく、明らかに厚さオーバーと一目でわかる荷物を、平然と持ち込んでいる人もいた(なお、平成29年10月29日から重さ制限が10kgから7kgへ変更されている)。
WEBチェックインや、空港にあるセルフチェックイン機を利用する限り、荷物をチェックされそうなタイミングは、機内に乗り込む際ぐらいしかないが、いずれにせよオーバー気味の手荷物を持ち込もうとする場合は、見つかった場合に追加料金(事前に申し込むよりも割高)が発生するのを覚悟の上で挑むしかない。

保安検査場の混雑等もあり、出発が10分ほど遅れる。成田空港に着いたのは、定刻より20分遅い9:40。さらにタラップの到着も遅れ、3分ほど待たされる。この時点で、もはや9:48発の成田エクスプレスに乗るのは絶望的。10:02発の京成スカイライナーに乗ろうかと思ったが、特急券を買う暇もなかったため、いろいろ調べてみると、10:06発の「京成羽田行きアクセス特急」に乗っても、さほど到着時間が変わらないため、そちらに乗ることにした。
しかし、飛行機を降りてから、「第3ターミナル」までの道のりが長く、さらに、電車の乗り場がある「第2ターミナル」までは600~700mほどあるのだ。「第3ターミナル」から「第2ターミナル」に接続する連絡バスもあったが、バスを待つより走った方が早いので、小走りで「第2ターミナル」へ。汗だくになりながら、電車のホームについたのは10:02。トイレに行きたかったので急いで済ませて、なんとか10:06のアクセス特急に乗ることができた。

途中、新橋で乗り換えて、茅ヶ崎駅に着いたのは12:11。サザンの「希望の轍」のベルが流れる中、ホームを急いで走る。
『茅ヶ崎物語』は12:00から上映開始なので、この時点でかなり遅れているが、スーツケースを引きずりながら、ダッシュでイオンシネマへ向かう。
イオンシネマについたのは12:20。受付で「まだ入れますよ」と言われ、ホッと一安心。本編は少し始まってしまっていたが、何とか間に合った。人も結構入っており、「好評につき上映期間延長」というのは、あながちウソではなかったようだ。映画は歴史的背景等を追いかけながら、サザン桑田さんや加山雄三など、多くの文化人を輩出した「茅ヶ崎」という街を深く掘り下げるもの。最後には烏帽子岩の上での生ライブ映像もあり、とてもよかった。この映画はマジで茅ヶ崎で見てこそ、だと思う。


その後は雨の茅ヶ崎を散策。「サザン通り」と呼ばれる、駅からサザンビーチにつながる通りに入り、「洋菓子エトアール」という、サザン大ファンの方が営む洋菓子店へ。この店は駅から歩いてすぐのところにある。店内には桑田さん本人からもらったというハガキを拡大コピーしたものが飾ってあり、「これは本人からのものですか?」と聞くと、お店の奥さんは「嬉しくて拡大コピーして飾っているんです」と笑顔で答えてくれた。ここで、「サザン通りマドレーヌ」と「サザンサブレ」を買う。包んでもらう間にモンブランをご馳走してくれた。




もう少し歩くと、「サザン神社」という建物がある。サザン通りから少し中に入ったところにひっそりとある建物で、誰もいなくて少し恥ずかしかったが中に入ってみる。中は小さな空間に、ファンのメッセージが壁一面に貼ってある用紙にびっしりと書かれている。




再びサザン通りに戻り、そのまま道なりに15分ほど歩いたとこに「サザンビーチちがさき」がある。雨で気温も低いのにサーフィンをしてる人がいるのは、北海道では考えられない風景。さすが湘南である。「烏帽子岩」も「江ノ島」も見える、サザンファンにとっては絶景の場所。おなじみの「C」の形をしたのモニュメントしっかりと拝んできた。







その後、国道134号線を徒歩で5分ほど東へ歩くと、茅ヶ崎公園野球場へ。17年ぶりに見る球場は、あの伝説のライブが行われた会場とは思えないほど小さな小さな球場だった。しかし、それでも見た瞬間にあの日の感動がよみがえる。当時はまだ大学生、球場からは烏帽子岩も江の島も見えなかったが、青春時代を彩るいい想い出だ。もちろん、ヘッドホンからはあの日のライブ音源が流れている。

↑こんな青看板でもファンにとってはうれしいもの

↑サザンビーチのすぐ近くにあった「GODDESS」というサーフィンのお店


雨さえ降っていなければ、レンタサイクルを借りてもっといろいろ行きたかったのだが、そろそろ時間になってしまったため、歩いて再び駅まで戻る。途中で寄ろうと思っていた「清月」さん(桑田さんが昔通っていたというお店)は残念ながら休みだったので、特に寄り道せずそのまま茅ヶ崎駅に戻る。


↑茅ヶ崎市のマンホールにも烏帽子岩が

東海道線で小田原まで行き、そのまま箱根登山バスに乗る。辺りはもう暗くなっていたが、バスはどんどん山を登っていき、50分ほど走ってようやく「台ヶ岳」に到着。そこから歩いて2~3分のところに今日の宿「ススキの原 一の湯」はある。2017年7月にできたばかりの宿で、それほど大きなところではなく、フロントのある建物の向かいにアパートのような客室がある。雨だったので、ここの間で一度外に出ないといけないのが悲しいが、走れば3秒くらいの距離なのでそこは我慢か。
部屋はこじんまりとしており、一人旅には十分の広さである。そしてこの宿を選んだ理由は、全室に部屋露店風呂がついていること。さっそく入ってみる。大人2人が入れるくらいの浴槽に、ちょうどいい温度のお湯がはってある。温度管理はできないが、もう少し熱くしてもらいたければフロントに言えば調節してくれるのではないか。逆に、冷たくしたいときは水がでるのでそれで調節することができる。私的にはこれがないとダメで、これでうんとお湯をぬるくして、いつまでも入っているのが私の部屋露店風呂スタイル。ただ、ここの蛇口は水が勢いよく出るため、加水すると音がうるさいのが気になったことから、タオルを巻いて消音する。道路側なので、あまり風情はないが、気持ちいい。視界を遮る仕切り戸はあるが、上の方ががら空きなので、夏は虫が入りまくりそう。だからこのくらいの時期が一番いい。










食事はしゃぶしゃぶがメインの創作和食。刺身付きのコースを予約したが、刺身はとても美味しく、しゃぶしゃぶも豚だったが美味しかった。何よりも嬉しいのが90分飲み放題。セルフでビールやハイボール、日本酒などが飲める。メニューはほかに魚のチーズ焼き、揚げ豆腐、チキンの入ったサラダなどで、ボリューム的にも十分満足だった。










食事後に大浴場にも行ってみる。こちらはかなり小さい風呂で内湯1つと露天が1つのもの。全室部屋に風呂があるのでこちらはこれで十分なのかもしれない。しかし泉質が部屋のものとは違い、こちらの方は硫黄がやや強い。確かにこれが部屋風呂にあると硫黄臭くなってしまいそうなので、ここはよく考えられていると思う。いずれにせよ2つの泉質が楽しめるのはいい。

この日は部屋風呂をぬるくして、ビールを飲んで茅ヶ崎のことを思い浮かべながらずーっと一人でゆっくり風呂を楽しんだ。
一人旅は最高である。




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