ユニフレーム ファイアグリル

2015/08/30

キャンプ用品

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子どもの誕生とともにキャンプに本格的に行くようになりもう7年くらいになるが、今まであまり考えてこなかったのが「焚火」。北海道にはキャンプ場がいたるところにあるが、きちんと整備された草地のサイトが多いせいか、直火(つまり地面で直接焚火をすること)をしていいというサイトはかなり少ない。その数少ないサイトの一つ「星に手のとどく丘キャンプ場」では、専用の焚火スペースがあり、夕方になるとその日のお客さんの子どもたちをトラックの荷台に乗せ、薪を販売している。数年前にそのサイトを訪れた際に薪を買ってやったキャンプファイヤーはとても暖かく、夜は時期によっては冷えてくる北海道の夏をほっこりとさせてくれるし、火を眺めているだけで何ともリラックスした気分になるのだ。
ただ、その際も焚火台を買ってまでやろうという気は起きなかった。なぜかというと、焚火台を探すには探したのだが、1万円以上するということがわかり、当時まだ他に欲しいものがあったことから、そこまでしてまで焚火をしたいとはその時は思わなかったのである。しかしここ最近、一通りキャンプに必要なグッズも買い揃えることができたため、余裕が出てきたところで再び「焚火」のことを考えてみたのだ。本格的に買おうと決めていろいろ調べてみると、前回調べた1万円台の焚火台はスノーピーク製のものであることがわかった。このスノーピーク製のものは焚火台の元祖的なものらしく、使っている人も多いようだが、よくよく調べてみると、ユニフレームという会社から似たような商品が5,000円くらいで発売されているらしいということがわかった。しかもAmazonレビュー等を見ると、スノーピーク製のものより使い勝手がいいという人もいたくらい商品としてのパフォーマンスは悪くないらしい。ということで、物はためしだ!と思い購入してみることにした。
商品は、四角い炉(炭や薪を入れる受け皿本体)とそれを乗せる脚、炉の中に入れて風通しをよくするため炭の下敷きにする「ロストル」、そして35cm×35cmの焼き網がセットになっている。焼き網が最初からついているということは、焚火だけではなく炭火でBBQを楽しめる仕様になっているのだ。ちなみにスノーピーク製の焚火台もBBQコンロとして使用できるが、本体のほかに別売の付属品を買い揃えないといけないようだ。

まず使い方は、
①4本の脚を広げる(最初はとまどうかもしれないが、1回やればやり方はすぐわかる)。
↑ 脚が閉じた状態。

↑ 矢印のシールが書いてあるのでそれに沿って開いていく。

↑ 脚が開いた状態

②各脚に1つずつついているツメのような金具を4つとも開く。
↑ ツメが開いた状態

③ツメ金具が、炉の辺の真ん中にくるように炉を乗せる。

④炭火でBBQをする時には付属のロストルを炉の中にセットする。これで空気の通りがよくなり炭火が安定する。

➄炉と斜め45℃の角度になるように焼き網をセットする(ツメ金具に網の4つ角が引っかかるようにする)。

慣れれば1分もあれば完成する。高さは焼き網が地上から33cmくらいになる。七輪よりは少し高さがある程度なので、椅子に座って腰を少しかがめて焼き物をすることになる。多少高さがほしい場合は下にコンクリートブロックを置くと座ってちょうどいい高さになる。35×35cmの網なので、大人数のBBQには向かないが、家族4人分の焼き物であれば十分。また、ダッチオーブンのような重たい物で調理がしたい場合、付属の焼き網に乗せると強度に不安があるため(やってみてできないことはないが、長時間の使用はオススメできない)、別売の「ヘビーロストル」というのを購入し、焼き網の代わりにセットすれば、その上にダッチオーブンを乗せてもビクともしないのである。この「ヘビーロストル」も2,600円程度なので、ファイアグリル本体と合わせても1万円を超えない。

↑ 付属の焼き網にダッチオーブンを乗せてみる。
  乗せられないことはないが耐久性に不安。

↑ 焼き網の代わりに別売のヘビーロストルを乗せた状態。

↑ ヘビーロストルにダッチオーブンを乗せる。
  やってみるとわかるが、安定感が全然違う。

実際、これを買ってまだ2回しかキャンプに行っていないが、もはや今まで使っていたBBQコンロは出すのが面倒になり、使わなくなってしまった。形状がいいのか、炭の着火具合もいいし、網と炭の高さのバランスも絶妙にいいので焼き肉の焼け具合もかなりいい。網と炭置き場の間に隙間もあるため、炭を動かして火加減の調節もできるし、小さい炭ならすきまから足してあげることも可能だ。さらに取っ手がついているので、火がついた状態でも移動させられるのはスノーピーク製のものよりも優れた点ではないだろうか(脚を持って持ち上げて移動することも可能)。
ひとしきりこのファイアグリルでBBQや料理を楽しんだあとは焚火の時間。炉が浅いので、大きい薪を置いた時に薪が落ちてしまわないか心配だったが、全然問題なかった。深さを確保したいのであれば、炭火のときに使用したロストルは取ってしまっても構わないと思う。薪を乗せてもとくに安定感がなくなることもなく、焚火を楽しむことができた。あらためて思ったが、キャンプで焚火をするのとしないのとではこんなに違うものなのか、と感じた。ゆらゆら揺れる火を囲んでゆっくりと過ごす時間は、日々のイヤな事を全部燃やしてしまって明日からまたリセットしてがんばろうという気持ちにさせられる。


スノーピーク製の焚火台を使ったことがないのでちゃんとした比較はできないが、おそらくスノーピーク製の焚火台は「焚火」をメインとした商品なので作りも頑丈で耐久性もバツグンなのだろう。逆三角形の形状は薪を受け入れるに十分な容量があり、使い勝手もよさそうだ。そのぶん重さはかなりあるようで、価格も高めに設定されている。また、焚火台以外の使い方(BBQグリル等)として利用する場合は多数のオプションを別途準備しなければならない。その代わり、多彩なオプションが用意されており、お金さえかければ自分の好きなようにカスタマイズできる利点はあるように思う。
一方でユニフレームのファイアグリルは何といってもコストパフォーマンスの高さに尽きる。最初から焼き網が用意されていることからもわかるように、焚火メインではなく、BBQグリルとしての利用がメインに想定されており、それ以外の用途として焚火台にも使える、というコンセプトに見える。必要なオプションも、ダッチオーブン料理に使うヘビーロストルぐらい用意すれば、主要な使い方はほぼすべてカバーできる。ステンレス製で軽く、手入れもさほど面倒ではないが、焚火台としての安定感という点ではスノーピーク製には劣るだろう。しかし、ファミリーキャンプで年に数回焚火をする程度の利用方法であればまったく問題ないレベルではないだろうか。我が家では家族4人のBBQでまったく不足を感じなかったが、大きさに不安がある人はラージサイズのものも売っているのでそちらがオススメ。
手軽にBBQと焚火を楽しむことができて、キャンプの価値観をガラっと変えてくれたこのファイアグリルは私にとってはここ最近では一番の満足度の高い買い物であった。焚火の楽しさにまだ気づいていない人は、今からでも遅くはないのでぜひ早くこの幸せに気づくためにもこの商品をオススメしたい。

<スノーピーク 焚火台>



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